デンマークから現金が無くなる!?
キャッシュレス社会
C大生:デンマークでは現金を持たない人が多いそうですね...
デンマーク人S:はい、私はつい最近デンマークに帰ったんですが、日本円があったので成田空港で換金してデンマークの店で大金を抱えて現金で支払うと言ったら、罪人だと思われましたよ(笑)彼らは現金を見る機会があまりないのでね…
現在デンマークのキャッシュレス化が急速に進んでいます。
(キャッシュレスとは、「収入から支払いまで、お札や硬貨など物理的なお金を一切見ない触らない」という状態のことを言います。)
デンマークに限らず、世界で進む現金のデジタル化ですが、アジアにもキャッシュレス化の波は及び、中国では屋台の焼き芋もスマホで決済するそうです。それに比べると日本はコンビニやファストフード店で電子マネーやクレジット決済が進んでいるものの、まだまだ「現金主義」は根強いといったところ。どっちが優れているかは別として、今回は電子決済インフラが特に整っていると言われる北欧デンマークのキャッシュレス社会を紹介いたします。
現金支払い比率10%以下
デンマークのキャッシュレス化は2013年、Dansk Bankが携帯を活用した「MobilePay」というサービスを開始し、一気に加速しましたと言われています。2016年には政府が「現金精算の義務」を一部廃止する法案を発表しまし、一部の店で「うちでは現金は使えません」ということが認められました。
続いて2017年1月にはデンマーク造幣局が紙幣、硬貨の造幣を停止し、すでに国民の現金支払い比率は10%以下になっています。デンマーク政府は2030年までに現金での支払いができなくなること目指し、これからさらなるキャッシュレス社会を実現していくみたいです。
ここまでキャッシュレス化を推進するのはどうしてでしょうか?
C大生:キャッシュレス化の良い面は何だと思いますか?
デン人S:モバイルの支払いは良いことです。商売や金融面でも滑らかにことが運びますからね…
そう、その理由のまず一つ目は経済の効率化です。
キャッシュレス決済にすることで、ものを買うときにレジで小銭を探す手間から解放され時間短縮にもなりますし、おつりが足りないなんてミスも起こらなくなります。さらに動いたお金は記録されるので、お金の管理もしやすくなります。
他にあげられるメリットは治安の向上、原材料費の削減などがあります。
現金を持たないことや店に現金を置かないことは犯罪防止につながりますし、硬貨や紙幣を作る原材料費も電子化することで抑えることができますよね!
C大生:逆にマイナス面は何ですか?
デン人S:お年寄りが急速なキャッシュレス化に着いて行けていないということですね。年配の方は現金に慣れていますから、技術を教え込まなければ途方に迷うと思います...
ちなみに、今デンマークで最も高いシェアを誇る電子決済サービスはモバイルペイ(MobilePay)で、これはスマートフォンアプリで携帯電話番号と銀行口座を連結し電子決済ができる仕組みです。友達に送金も店での支払いもできるそうですよ!